アップルジンジャーの簡単保育解説~初級編~

アップルジンジャーによる保育解説。保育士や保育業界について”出来るだけわかりやすく簡単に”解説します。あくまでも初級編なのでここで解説した保育のことは時間のある時に改めて勉強してみてくださいね!

地域による保育士の格差(基本のキホン)

 ◆保育業界における地域格差はこのページが全ての基本

 

アップルジンジャーの保育簡単解説の1回目は地域による保育士の就業格差』です。

 

これから多くのことを解説していく中で『都市部と地方の違い』は多数出てくると思いますので

 

このテーマはだいすけの専門分野で何本か論文も書き上げていますが。。。Twitterなどでは保育士からこの質問が大変多いので簡単に解説していきます。

 

結論から言うとたった3つの理由でほとんど解決です★

 

①その地域の待機児童数

②その地域の保育士が不足しているかどうか。

③その地域の公定価格

 

今回はこの3つの基本を簡単に解説していきます♬

 

 

 

◆その地域の待機児童数

 

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難しい説明は不要。上記の図の通りですw

やはり待機児童は都市部に集中していますが、待機児童問題は日本全体の問題ではありません。

(この時点で既に格差が発生しています。)

 

では待機児童が多いとどうなるか・・・

 

① 待機児童を解消する為に自治体は保育業界に予算を回す。

 

② その地域において保育園を新しく創ろうとする。

 

③ 保育士の需要が増える。

 

④ 保育士の求人が増える。

 

⑤ 保育士が集まりづらくなれば保育士の給料をあげようとする。

 

逆を言えば待機児童どころか、少子化の影響で保育園の定員割れをしていたら保育園の経営が苦しくなり保育士の給料は下がることになってしまいます。特に財政が厳しい市町村は真っ先に保育関連の予算も削られてしまうのです。

 

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※まぁ待機児童数というのは4月が最も少ないので、この図のように4月の数字ばかりをアピールするのではなく、実際には1月くらいの数字が各自治体の本当の実情なんですけどね。

 

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ほらねww

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・・・本当だ。

 

待機児童が少ない地域ほど保育業界への求人と予算が少なくなるということを憶えておいてください。

 

 この点を踏まえた上で②の解説に行きましょう!!

 

 

 

 ◆その地域の保育士が不足しているかどうか。

 

 

これは①の続きです。当然のことながら待機児童数が多ければ各自治体は予算を使って保育園を増やそうとします。下記の表を見てください。

 

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待機児童問題はなかなか解決しないと言われていますが、実は東京都ではこの5年間だけでも約800施設の保育園が新規開園しているんです。

 

1つの保育園を新規開園するのに約15人の保育士を必要と考えた場合・・・

 

800施設×15人=12,000人の保育士が必要となります‼

 

これが保育士不足の原因です。

 

新規保育士資格取得者 <  新規開園に伴う必要保育士数。

 

その結果・・・

 

① 保育士の求人を出しても保育士が集まらない。

 

② 集めることが難しいから法人が独自に給料を上げようとする

 

③ それでも集まらないから自治体が補助金や独自に制度を出す。

 

④ 国や自治体を巻き込んで保育士の給料が更に上がる。

(処遇改善費加算、東京都キャリアアップ補助金などの地域加算)

 

⑤ 毎月82,000円を補助する借り上げ社宅制度や奨学金返済支援制度などを導入。

 

ということで・・・

保育士が不足すればその地域の保育士は給料が上がる。それでも保育士が足りなければ国や自治体が更に予算を積んで保育士の待遇を上げようとするということになります。

 

 

 

 ◆公定価格という謎の言葉の正体

 

実は保育園の運営において一番重要なのが『公定価格』というものです。これは簡単に説明すると・・・

 

日本全国の地域を8つに区分して、この区分に応じて補助金を支給するというもの。

 

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この表の数字によってその地域に入ってくる補助金が変わってきます。そんでもって、保育士さんの給料加算に大きく関わっている処遇改善費等にも関連するのですが。。。それは難しいからまた今度w

 

で・・・結論から言うと大きい数字程、補助金が多くもらえるので、日本で一番補助金をもらえる保育園は東京23区ということになります!

 

どうして地域によって公定価格が異なるのか、、、それはもうなんとなくわかりますよねw。

 

 

 

◆今回の保育解説のまとめ☆彡

 

初回の解説はどうしても今後の解説に繋がっていくことなので、ちょっと難しい説明になりましたが・・・それを更に要約すると以下のようになります。

 

1、保育士の給料と求人について地域格差は存在する。

 

2、これはどうしても平等にすることは出来ない。

 

3、その格差は『待機児童』『保育士不足』『公定価格』によって影響されているから。

 

ということです。東京では希望者の99%が正職員ですが、地方では希望をしても正職員枠は決められていて、何年も非常勤or契約社員扱いという場所も少なくないですよね??

 

なので・・・保育士の給料が安い。待遇が悪いという文句は東京よりも地方の保育士の方がTwitterなどでは多くみられます。

 

だったら、東京や神奈川、埼玉、千葉に引っ越してしまえばいいんです。これら地域はしっかり調べれば給料だけでなく借り上げ社宅制度などを使えば保育士4年目で実質年収500万円越えなんて数字も現実的ですよ。

 

 

 

★忘れちゃいけない社会人として働くということ

 

でも多くの保育士は『地元で働きたい』『家族と一緒に住みたい』という想いをぶつけてきます。

(東京で生まれた人たちは羨ましいなぁ・・・とかね。)

 

実際に保育士さんって他の業種と比べると上京する割合ってとても低いと言われています。

(まぁ保育という仕事を選ぶ人はどうしても家族愛が強い人が多いですよね。)

 

だったら、それはそれで仕方がないです(*^▽^*)

 

だって保育業界に限らず、これは一般業界では当たり前のこと。

 

地元に仕事がないから東京や大阪、名古屋などに上京をする。

それでも地元で働きたいなら給料は我慢するか公務員になる為に努力をする。

 

つい保育という仕事に特別な感じを抱いてしまうことが多いですが、保育だって社会人としての職業の1つなのですから、みんなおんなじです♬

 

実際に、アップルジンジャーの2人も東京を拠点に活動していますが、、、実際は2人とも地元は東京ではないですからね☆

 

私たちも保育という仕事をより学ぶため、より楽しむ為に都市部の保育を体験して今の自分たちがあるんです☆彡

 

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★この保育士格差をなくす唯一の方法

 

要は企業が集中する都市部に人口が集中して待機児童に偏りがあるのが地域格差の原因なのですから。。。だったら首都機能を東京から複数の地方に分散移転すればいいんですw

 

そしたら企業もうまくばらけて、人口も平等に散るので、保育士不足も適度に均一化されて、保育士の求人数や給料も適度に平均化されますよ♬

 

または、自分の生まれ育った町の子育て世帯の人口を大量に増やして。。。保育園の需要を高めて新規で保育園を作って保育士不足にしてしまえばいいんです(*^▽^*)

 

じゃあどうやって人口増やせばいい??

 

魅力ある教育方針の小学校や中学校を創り、大学を複数誘致して、ディズニーランドを千葉から移転させて、給料が高い上場企業も移転させる。

 

あなたがここで子どもを育てたいという街&ここで仕事をしたいという街にすればいいんじゃないですかwww

 

こんな話をアップルジンジャーの2人は保育士目線でよく楽しんでいるようです♬

 

でもまぁ、、、都市部には都市部で色々と大きな問題や悩みもあるんですけどね★

 

(だいすけが理想とする保育園は東京ではなく山梨と北海道にあるらしいです♬)

 

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※とりあえず今回の(待機児童数)(保育士不足)(公定価格)の3点だけは今後も出てきますのでなんとなく憶えておいてください。